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1.電解鉄と和鉄の比較
a.まずは電解鉄(アトミロン)について
定義:
鉄塩水溶液の電解によって得られる純鉄。
通常、含有される不純物元素は炭素0.005%以下、けい素0.005%以下、
マンガン0.005%以下、りん0.004%以下、硫黄0.005%以下。
性質:
不純物が極めて少なく、更にガス成分も低いため溶解し易く、溶解歩留まりの向上がはかれ、
特に真空溶解には最適。(鍛接が非常に楽である)
用途:
航空・宇宙・原子力スーパーアロイ・マレージング鋼、新合金開発用ベースメタル
電子材料・レアアース磁石・分析標準試料などの用途。
b.次は和鉄について
定義:
りん、硫黄の少ない築炉用粘土で作られた "たたら" で良質の砂鉄から作られる高純度の鉄。
通常、含有される不純物元素は炭素1.00%以上、けい素0.01%以上、マンガン0.01%以上、
りん0.0046%以下、硫黄0.006%以下、その他にニッケル、クローム、タングステン、モリブデン、
バナジウム、コバルト、銅、アルミニウム、チタンなど様々。
性質及び用途:
りん、硫黄が極端に少ないため良質で高純度、高品位。
日本刀の鉄器としての品位が高いのは当然。
2. 実際の作刀に及んだ場合
a.電解鉄の刀
粒状性酸化物(鍛錬を加えても粘性変形しない不純物)が多く含まれ
組織自体は粒状に
バラバラと不規則に分散しているので肌は綺麗に見えるが日本刀の強度を保つために
重要な完全な層構造をなしていない。下は古刀のような鍛え肌の写真です。

b.和鉄の刀
鍛錬を加えると粘性変形をする不純物が多く含まれ十数度の折り返し鍛錬でもたらされる
三万を超える層の間にそれらが接着剤のように入り込み日本刀の強度の元である層状の
構造が保たれている。
結論:
そうなのです、鉄そのものの性質からは電解鉄は使い道によって大変有用な鉄なのですが
日本刀を武器として考えた場合には刀身の強度が保てず絶対的に不向きな鉄なのです。
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