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居合刀の選び方

  居合刀というと何だと皆様は馬鹿にされるでしょうか、それとも興味を持っていただけるでしょうか。
現代においても数多くの刀工の方々が良い日本刀を作るため日夜、切磋琢磨されておられます。
その中で居合刀の位置するところはと考えますと美術刀剣とは言わない(言えない)レベルの刀で
でも見た目にはまったく疵が無くきれいな刀でないとダメだとお考えなのではないでしょうか。

  居合刀(日本刀)に要求される資質とは何なのでしょうか。基本は以下の三点に尽きると思います。
1. 折れないこと(危険極まりないので)
2. 曲がらないこと(ある程度はしょうがないでしょう)
3. 切れること(当然過ぎます)
これらは、日本刀が武器として存在する以上当然に要求される最低限度の要件です。
皆様は、これにさらにバランス(後で体格に合わせて磨り上げなどができるので除外できます)
は当然としても無疵であることを強く要求されているような気がいたします。

  では、これらの条件を満たすためには何が必要なのでしょうか。
1. 良い鍛え(昔の玉鋼では16回くらいの折返し鍛錬、現代の物では12回くらいとか)
2. 良い焼きいれ
これが、必要にして十分な条件であると考えます。

   では本題に入りますが居合刀を売る立場の私は何を考えなければいけないかという事ですが。
1. 鍛え割れがあっても真面目に鍛えてある(10回以上の折返し鍛錬をした)日本刀をお勧めする。
  (折れてお客様に怪我をさせることを常に心配しているので鍛えが良いものであれば鍛え割れ
   などの疵は問題にしない。日本刀は鍛錬するばするほど鍛え割れが出易いのですから)
2. できるだけ新しい新作刀を勧めず使い古しの現代刀など手ごろな日本刀をお勧めする。
  (真面目に鍛えた疵のない新作刀は、高価でとても武道では使えないし、使い古しの日本刀は
   先人が使っただけに切ったりした後の刀の状態が良くわかり安心できる。真面目に鍛えてある)
3. 引け疵など細かな疵(シナエや刃切れなどは論外です)は、あっても鍛えの良い日本刀をお勧めする。
  (疵などがあれば仕入れがしやすいので良い物をお手ごろな価格でご提供できる可能性がある)
ですが商品である以上は疵のない物をご提供していくことは必要なことと考えております。
私は、自分でも居合をいたしますので居合刀(日本刀)については厳しい見方をいたしますが
鍛えの良い物をお使いになる事は武器である日本刀を扱う上では最低限の常識と心得ます。

  現在、私が販売する居合刀(日本刀と呼べるレベルのもの)は、昭和後半の日本刀ブームの頃の
物で当時は拵え付きで100万弱(現在の価格ではかなり高価)くらいはしていたかなという鍛えのしっかりした
現代刀かそれに近い物、あるいは新刀、新々刀の無銘で安い日本刀をできるだけ選んで販売をしています。
何故、新刀や新々刀も射程に入れているかと言いますと日本刀が実用だった時代の物は絶対的に信用が
おけるからです。たとえ当時は、いい加減な数打ち物であったとしても最低限のレベルはクリアしているからです。

  それから、余談ですが巷では電解鉄を混入した物とか鍛え割れをなくすために折返し鍛錬の回数を
極端に減らした綺麗な日本刀が数多く出回っているような事も耳に入ってまいりますので、居合刀の購入を
される方々はあまり美しさ、無疵さにこだわらないで本当に鍛えの良い物を購入されることをお勧めいたします。
何故なら電解鉄を混ぜたり鍛錬回数を減らすなどの方法は日本刀を疵無く、失敗なく安く作るためには一番簡単な
方法ですが折れやすい、切れない、さらに錆び易いの三拍子がそろってしまうからです。
さらに悪く言えば日本刀と呼べる鍛錬レベルに満たないそれらの物は、すでに日本刀とは呼べない、日本刀の形に
作った模造刀となんら変らない物なのではないのでしょうか。 (店主敬白)

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